枕営業…、いわゆる色恋営業はには色々なスタイルがあり、どれも有効だ。
ホストでは色恋営業(以下『色恋』)はできて当たり前であり、有効に使うことで売り上げに直結する大きな要になる。
ざっくり目次
ホストにおける色恋営業の種類
まず色恋の種類として、相手から来る色恋とホストから仕掛ける色恋の二種類がある。
以下では客からくる色恋について特に重点的に解説していく。
客からの色恋営業
まず、相手(客)から来る色恋は、ホストからなにも言わなくてもすでに気に入られている、好かれている状態のこと。
好きなタイプ、顔、体、性格など、ありとあらゆるものが対象になる。
この状態の場合は、こちらからプッシュする必要がないのでかなり序盤は楽だし、時間や手間が省ける。
特に客との関係性が希薄な序盤はこっちの言うことを聞きやすいので、多少のお願いも受け入れてくれたりする。
顔面偏差値が高いホストや有名ホスト、高い役職者などに特に多く見られるパターンでもある。
女性は基本的に、高い役職者にかなり弱く、名刺の役職が武器になることが多々ある。
ただ、この傾向で来る色恋の状態があまりにも多くなると、ホストが新規の客などに積極性がなくなり、来る者拒まず去る者追わずのような形になりやすい。
この形に深く入ってしまうとホストとしてのやる気がなくなり、結果、仕事を辞めてしまうようなことに繋がってしまう。
だから、顔がイケメンならそこをフルに活用して時にはガツガツいくことも忘れてはならない。
そのガツガツすることが、かっこ悪い、俺のポリシーに反する、とかそういう無価値なことをいうホストがたまにいるが、それはただの自信過剰であり、ポリシーではない。
ホストは、常に貪欲に客を欲しがっていかないと上を目指すことはできない。
私情や自分の思いをそういう風に出してる時点でホストとしては先がなく、仕事に対してのマンネリ化につながる。
あくまでも仕事だということを忘れてはならない。
自分はここで満足だから、この給料でいいと言うならまったくもって問題ないが、ホストをやってる以上、常に前向きに客をつかみ、向上心を決して失わないことが重要である。
ここの部分に関しては、大多数のホストがぶち当たる壁なので、あとあと詳しく解説しようと思う。
色恋営業の段階
この色恋のレベルは、最初の段階でかけさせる色恋の二段ほど上に位置している。
簡単に言うと客と枕してる状態の一つ前の段階である。
だから、この二段飛ばしがものすごく時間と手間を省いている。
色恋レベルは全部で五段階。
- 無関心(新規客、新規席)
- 興味があるが信用がない(送りがもらえただけ、初指名)
- 好意があるが信用度が60%(初指名クリア、枕する前)
- 相手が好きだと思ってる、信用度80%(枕してる、指名三回目ぐらい)
- 切れない客、信用度100%(常連客、太客、長い客)
ここをしっかりわかってるホストなら新規の客をしっかり段階に分けて扱ってるが、わかってないホストはいきなり二段飛ばそうとしたり、一段目からいきなり枕をして四段にもっていこうとする。
人によっては、それで成功する場合があるが、信用度の下がり具合や客が裏切るケースも増える。
かなり危険とも言えるがこの色恋を段階や見極めることで売り上げの要として、かなりの武器にもなる。
ただ、諸刃の剣だということを考えたうえで扱うことが大事。
客の扱いを理解する
ここの土台の思考があるか、ないか、ホストの違いがモロに結果に出る。
客を下にみたり、甘く見たりすると段階を飛ばして、一時期は客が俺に惚れてる、こいつは余裕でいけると思ってしまう。
その甘い考えが売り掛けが遅れたり、飛ばれたり、切られたりする原因につながる。
客を100%信用するのではなく、100%信用させるために自分がどうその客と向き合えるかが、色恋の極意にあたる。
次にかける色恋だが、来る色恋と違い、手間と時間が人によってものすごくかかる。
基本的に無関心、不信、疑心、などをもってる相手から好意を引っ張り出すにはそれなりのテクニックがいる。
枕営業でもやはり相手の情報を多く知ることは大切
基本中の基本だが、客の情報は必ずメモること。
誕生日、血液型、初めて座った席、会話の内容、など、細かく携帯にその客のアドレスメモに入れておく。
そうすると電話が来たり、メールが来た時にその内容の話ができる。
そうなると、客も覚えていてくれたと思ってくれる。
客が増えれば、その分覚えることも増えるので、最初からメモすることを自分のルールにしていれば、その客のことを忘れていてもメモを見れば、会話の糸口になり、プラス要素になる。
ホストはすべての客に対して情報を把握するのは当たり前だということを忘れてはならない。
自分のことを多く知ってもらう
次に時間をかけて会話やメールをして、自分のことを知ってもらう。
知ってもらうことで自分に興味をもってもらう。
そして、時間をかけて、不信、疑心を取り除く。
ホストという職業をやってる以上、この不信関連は100%拭えない。
それをいかに相手に忘れさせるか、薄れさせるかが色恋の最初の一段目にあたる。
一段目のコツとしては、とにかくお店の話は一切しないこと。
相手の話や自分の話を徹底的にする。
この理解してもらうまで、わかる人で一週間、一ヶ月、半年、人によって変わるが、一ヶ月徹底的にすればそれなりの結果が必ずある。
ある程度、こっちによってきたなと感じたら、少しずつお店の話をする。
「お店に来て欲しい」と言ってはいけない
最初の段階で、客をお店に呼ぶためにあえて、お店の話は一切しない。
最初の段階でお店に来て!といってしまうと、やっぱりお金が目的だ!やっぱりホストだわ!と客は必ず考える。
それを避けるために、お店に呼ぶのではなく、お店に行こうかなと本人に言わせるのがもっとも重要。
話す内容は、例えば「最近、自分の部下の調子がよくて売上負けちゃった」、「最近暇だ」、「ノルマが結構きついんだ」。
この程度のことだけを話すように。
あとはそれを聞いた客に考えさせる。
そうなんだー、大変そうだねー、ノルマなんてあるんだー。
これぐらいの返事だとかなり期待はできない。
期待ができない理由として、相手の助けになろうという気持ちがまったく見えてないということが挙げられる。
これが見えてこないと色恋営業において、相手が自分に好意を持ってないと言える。
まだまだ時間をかけないといけない。
逆に上の例で期待できる返答は、「部下に勝てそうなの?」、「暇ってずっと指名ないの?」、「ノルマってそんなに厳しいの?」など。
こういう返しがくると脈があると思っていい。
このすべてに相手からの感心や思いやりが含まれている。
大抵はこの後に、
「私がお店にいこうか?給料25日に入るからそのあとならいけるよ」
「三万しか使えないけどいこうか?」
というような返しがくる。
この一連の流れをとにかく一度つかめば、それなりに新規から客を初指名に返すことができる。
「お店に来て」というだけで客は離れていく
よく新人ホストや余裕がないホスト、余裕の無い水商売全般のプレイヤーは、とにかく自分の要望を客に伝えるために、すぐにお店に来て!、ノルマが大変!助けてー!みたいなことを客に言うことがあるが、それがそもそも、自分と客の距離を離してしまってる原因になる。
なんだこいつ客扱いか、お前の店なんかいくわけないだろ、金目的みえみえ!、こんな答えが返ってくるのが目に見えている。
そうならないために、一段目は確実に相手との距離を縮めるために務めること。
二段目は、上に書いた助けになってくれるような状態を作りお店に来てもらう。
ここも、ものすごく勘違いするホストがいるが、前にも書いたが、初指名を取れたからといって、そこで勝負が終わるわけではない。
そこからが本当の勝負が始まる。
初指名を取れれば売り上げに繋がっていく
こいつは俺の客になった、もう大丈夫、次の来店も安心だな、と油断してる時点で次がないと思っていい。
初指名のルールとして
- 売り上げは気にしないこと。
- 客を楽しませることだけに集中すること。
- できるかぎり客にお酒を飲ませるようにするが、潰さないこと。適度でいいが客が今日は結構飲んだ!と言わせるぐらいがいい。
- 周りのスタッフに協力を仰ぐこと。
- 全体的にミスをしないこと、客を怒らせる、つまらなくさせるようなことをしないこと。
- 客がシャンパンをあけたいといってきた場合、極力やすくすませるかシャンパンはあえて開けないこと。
- 次につながる接客を必ずすること。
これを確実に守ること
6に関しては客が勢いで開ける場合もあるが、客の収入もわからない状況であけるぐらいならあけない方がいい。
特に売り掛けは絶対にしてはならない。
理由としては、金がないのに見栄を張ったり、勢いでシャンパンをあけたがる客は結構いる。
そこで開けてしまって次に来店が難しくなるようならあけずに、次の指名につなげるほうが得策。
初指名で全力で売り上げをあげることと二回目で全力で売り上げをあげることにはかなりの違いがでる。
一つは、ホストとしての楽しみを増やせる点。
一気に楽しさを出すより小出しでホストの楽しみを客に味合わせることで、印象やインパクトを与える。
それが次に来店させる理由につながるから。
もうお腹いっぱいという感じではだめ、お腹いっぱいだけど次はもっと楽しくなるような魅力を見せないと次の来店は厳しくなる。
二つ目は『情報』。
客の収入などわからない状態で勢いでシャンパンをあけた場合、売り掛けや生活を圧迫させる場合がある。
すべての客が金をもってるわけでもないし、こちらの金銭感覚にまだついてきてないので、飲み代で10万払うだったら服や高級フレンチで使った方がまし!って客が多い。
細く長く客を捕まえるためにこの2点は守るようにしたい。
目先の売り上げに飛びつくのではなく
未来、先のことを考える。
この客を長く指名客として扱うにはどんな作戦でどう攻めていくか、客の先を考える癖はつけていくと損はしない。
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